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大野地球科学研究会は化石やお天気または星が好きな仲間が造った同好会です。

SINCE:  2001年1月1日

UPDATE: 2016年10月8日


は じ め に

 日本は南北に長く四季の変化に富んでいるため、天気の変化も復雑になっています。このため自然に日本人は昔から天気に対する関心が深いようです。 一般に、手紙の初めにはいろいろと天候に関する言葉を用い、また日本独特の俳句には季語を必要としています。日本人がこのように天候に関心をもつようになったのは、 四季の変化のはっきりした日本の風土において当然のことかもしれません。

 私たちの日常生活は、天候に大きく左右されているといえます。テレビやラジオでは、毎日天気予報が報道されていますし、また新聞には、その一隅に必ず天気図がのっています。 では、天気予報のない時代にはどうしていたのでしょう。私たちの先祖は、その日の空の様子や動物の行動など自然界の変化から、翌日の天気を推測していたようです。自然界の変化から、 翌日の天気を知る方法(観天望気の法)が行なわれ、この時代を経て、現在あるようないろいろな天気を予測する諺(天気俚諺)が生まれてきています。

 私たちと密切に関係のある天気を、少しでも予測できたらどんなに楽しく便利なことでしょう。しかし、私たちにとって、天気図を作成して翌日の天気を予測するということは、 なかなかむづかしいことです。したがって、私たちが翌日の天気を知るには、マスコミの天気予報に頼ることになります。しかし、ここに自分でできる天気予報があります。 それが、この観天望気の法、天気を予測する諺を利用することです。気象衛星が飛びかう今日でも、結構役にたつものも多くあります。諺は、その土地の人々が地形や風向き、 雲の形など、その土地独特の気象条件を細かく観察して、編みだしたものが多いからです。夕焼け、朝雨などの気象現象、動物や植物を用いた諺は、全国的に通用します。 しかし、その土地の山(大野では荒島岳や経ケ岳)を用いた諺は特色あるもので、その地方の人々の間で代々言い伝えられてきています。 そして、その土地独特の諺のなかには、かなり確率の高いものがあるようです。

 数多くある天気僅諺のなかには、役にたつものもありますが、全くまゆつばものもあります。そこで、これらの天気俚諺のなかから、全国的に特によく知られているものをいくつかあげ、 役にたつものと、たたないものに、また大野地方独特のもの。などの項目で分類していくことにします。この天気俚諺、簡単に天気を予測する方法として、少しでも利月していただければ幸いです。

 この編集にあたり、恩師の小宮先生(明治大学農学部、農業気象学研究室)をはじめ、大野高等学校教諭伊藤一康先生はもとより、大野高校地学クラブの方々、 福井県済生会病院清水勲氏の御協力を得られたことに感謝致します。

バナースペース

大野地球科学研究会

所在地 : 福井県大野市

設立  : 昭和48年4月1日