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大野地球科学研究会は化石やお天気または星が好きな仲間が造った同好会です。

SINCE:  2001年1月1日

UPDATE: 2021年5月19日



概  要

平成29年8月9日 第1刷発行
平成29年9月7日 第2刷発行

 現在、福井県勝山市には福井県立恐竜博物館が建てられ、年間来場者数が90万人を超える福井の人気施設となっています。 また、近年、「恐竜王国・福井」というイメージが全国に向けて盛んに発信されるようになりました。
 けれども、勝山市北谷町の谷から恐竜の化石が発見され、福井県が「恐竜」で脚光を浴びるようになってからようやく30年というところで、 「恐竜王国・福井」はまだそんなに長い歴史のある話ではありません。では、そもそもなぜ、勝山市北谷町という奥越の地から恐竜化石が 発見されるに至ったのでしょうか。
 この、恐竜化石の発見のきっかけとなったエピソードを綴ったのが、「福井・恐竜発見物語〜奥越の熱い日々〜」です。

 この物語は、福井の恐竜発見までの言わば「前史」を詳しくまとめたもので、今では忘れられてしまった事実や、明らかにされて来なかった 事実についても紹介しながら、恐竜発見に至る経緯を記しています。

 物語の経糸となるのが、奥越地域にある白亜紀の地層(手取層群)を長年研究して来られた地質・古生物学者(前田四郎博士)と地元奥越の アマチュア研究グループ(大野地球科学研究会)との交流です。
 この交流が縁となって、「トリゴニオイデス」という、勝山市北谷町にある手取層群の地層(赤岩亜層群)に特有の貝の化石を調査・研究されてきた 前田博士が、中国大陸で同様の研究をされていた学者(顧知微博士)と昭和57年の夏に勝山で日中共同調査を行うこととなりました。
 そして、調査の案内役を務めた大野地球科学研究会の呼びかけで、才気に満ちた新進の地元研究者も調査に参画することになりました。 その重要なメンバーが竹山憲市氏(当時中学校教諭)や東洋一氏(現 福井県立恐竜博物館特別館長)で、竹山氏・東氏や大野地球科学研究会会員らの 活躍が物語の横糸となります。
 調査当日、竹山氏が現地で発見したある化石が最初の「きっかけ」となり、やがて調査を進めるうちに恐竜化石の発見へと至るのです。
 こうした経緯をもとに織りなされる物語が、豊富な資料を交えながら活き活きと語られていきます。

 この物語の語り手は、長年奥越の自然に親しみ、企画から実施まで日中共同調査に一貫して携わった人物で、我々大野地球科学研究会の初代会長である 前田裕一氏です。
 前田氏が、地学をはじめとする自然科学の面白さ、アマチュアが専門の研究家と交流することの素晴らしさ、また、人と人とのつながりが生み出す力の 大きさや大切さを語りかけながら、広く一般に対して自然科学への興味を誘う内容となっています。

バナースペース

大野地球科学研究会

所在地 : 福井県大野市

設立  : 昭和48年4月1日