6. 季 節 に 関 す る も の
季節に関する諺には、長期を予想しているものがみられます。全国的によく言われている諺もいくつかありますが、
科学的な裏付けはつけがたく、そのような傾向があるとして認めることができるだけのようです。
したがって、そのようになる。と言い切ることはできないと言えるでしょう。だからといって全く信用できないというのでもなく、
ただ参考になり得るように思われるということです。
『冬寒気厳しき年は、夏干ばつあり』
『冬寒ければ、夏暑い』と言い換えることができます。冬に寒いのは大陸の高気圧が発達しているときで、
夏に暑いのは太平洋高気圧が発達しているときです。このような大きい高気圧の盛衰は、地球全体の大気循環と関係が認められます。
このため冬の高気圧が発達するときは、夏の高気圧も発達しやすい傾向にあるようです。
『寒中の寒さ厳しき年は、土用はひでり』も同様のものです。
『空梅雨は土用蒸し』
空梅雨は太平洋高気圧の発達が強く、時期も早かったためで、このような年には自然梅雨も早くあがることになります。
早くから発達した太平洋高気圧は、夏になるにしたがってその勢力を増々強め発達することが考えられます。
このため土用にも雨が降らず、南の大気が日本に吹き込むこととなり、暑い日の続く夏となります。
『霜の多く厚き年は大雪なり』
霜が多くおりているのが見られるような年は、夜間の温度が例年より下り冷え込んでいる証拠です。
夜間、冷え込みが厳しいような年は、それだけ大陸高気圧の勢力が強いわけです。このため、
このような年には雪が多く降ることが予想できます。
◎その他 『鏡餅のわれが多いと、ひでりがある』
『春彼岸に雨あれば、秋彼岸に洪水あり』