化石のひとりごと(第1話) 昭和57年2月6日
<手取層群と勝山の化石展を見て>
この化石展は 57夏の顧博士の来日を機会に、勝山の人々に化石について 関心を持ってもらおうとして、企画されたものである。
開催してみると大変な反響があり、特に小中高生が多数訪れているそうである。
私も見学させていただいたが一般の市民を対象としてのこの化石展は一応成功であると思いました。各地質年代における勝山の様子や、
分布する地層及び産出する化石についてパネルで簡単に説明。化石の陳列。その他の地図、表、写真など。蛇足であるが、
私の感じたことは次のようなことです。直接化石にタッチできるコーナーを設けたのは良い(ハンマーで 叩くわけにはいかないが)。
見学に来た人に名前を書かせるのならばアンケートをすればよかったのでは。パンフレットがリッパ(200円だが)。
廊下の部分に地質年代のあらましを展示するアイデアはグッド(本論の前の序論として)。採集された化石から何がわかるのか、
中国の化石 との関係、手取層群についての説明不足(あまり説明が丁寧だと字が多くなり、見る人に飽きられる恐れはあるが)。
写真と図が少ない(産地の写真をあまり多く展示すると、現地が乱掘される恐れも多少ある)。
化石のひとりごと(第2話) 昭和57年3月3日
2月20日(土)には結婚祝い会で12時頃まで飲んでいたというのに翌21日には勝原へスキーに行くという元気な人たちがいました。
その人達とは林さんを筆頭に村田、前田、清水の各員です。
その時に出た話ですが、今後の研究会の冬の活動にスキーを取り入れてはどうかということでした。
今年は研究会発足から指おり数えて10周年にあたるそうです。「おいらにはとんと分からない」などと言っていないで、
何か記念になることをするか、どこかへ行こうよ。
化石のひとりごと(第3話) 昭和57年6月5日
<トリゴニオイデスの採集について>
日 時 昭和57年5月30日(日) 8時30分〜15時
目的地 勝山市中野俣
出席者 伊藤先生、大高地学クラブ(高井、中川、宝珍、城地の皆さん)、 前田、山本、脇本、清水
今回の調査の目的は、顧博士や前田博士を案内するための下見をすることと、
トリゴニオイデスの完全な標本を採集することでした。これまでは、不完全で保存の悪い化石しか採集されていないからです。
そういうわけで、9人が半日以上かかって露頭と対決した結果、NO.1の時点で城地君が、NO. 2の地点で脇本君が、
ほぼ完全な化石を2個最終するに成功しました。
後日談その1:この日の最終の様子が、翌31日のFBCのTodayふくいで紹介されましたよ。
後日談その2:帰る途中でふと振り返って、自分たちが石をわっていたところを眺めたとします。
そうしたら、以前に「この化石はあそこで取れますよ」と教えてもらったことを思い出した。
つまり今日1日、全然違うところをカチンコチンしていたことがわかったのである。
思い出してうれしいやら、忘れていたことが悔しいやら、あなたならどうします。
これは本当にあった前田さんの話です。