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大野地球科学研究会は化石やお天気または星が好きな仲間が造った同好会です。

SINCE:  2001年1月1日

UPDATE: 2018年12月9日


現代宇宙論の初歩(第1話)    昭和57年2月6日

 20世紀に入り、理論的な基礎として 一般相対性理論(物質の存在が宇宙空間を曲げる)と、 観測的な基礎としてハッブルの法則(銀河は距離に比例した速度で後退している)と 2.7Kの宇宙背景輻射(宇宙初期の火の玉輻射の名残り)の発見により相対論的膨張宇宙論が登場した。 宇宙の構造を規定する一般相対論の基礎方程式は、左辺に空間の曲率を表す項を、 右辺に物質を表す項を含んだ偏微分方程式である。偏微分方程式を解くには、 考えている領域の端がどのようになっているかという条件(宇宙の境界条件)が必要である。 この境界条件に宇宙原理(宇宙は一様でかつ等方的である)を採用して、方程式を解いたのがフリードマンの宇宙モデルである。 宇宙原理の 実証には、観測的に銀河集団レベルでの密度は一様と認められ、又2.7Kの黒体輻射の等方性の観測がある。 さてフリードマンの宇宙モデルによると、宇宙の物質密度が粒子約3個/立方メートル以下だと宇宙は開いて膨張し、 以上だとその逆である。観測結果は約 0.6〜0.06 個があり、我々の宇宙は永遠に膨張するという事になる。 このモデルの問題点は時間がゼロ、つまり宇宙の開閉についてであり、素粒子論、重力場の量子化、 このモデルの否定等、諸説があり難解で、オイラにはとんとわからない。


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