クォークのお話(第1話) 昭和57年10月16日
初めてクォーク(Quark)という言葉を用いたのは5,6年程前になるだろうか。
陽子とか中性子とかの素粒子がクォークという本当の”素粒子”から出来ているということである。
聞いた当初は理論物理学者の頭のお遊びかと思っていたら、最近は仮想の域を完全に脱出してはいないが、
現在まで知られている現象はすべてこの仮説で説明出来るそうだ。以下「Blue Backsのクォーク」の本で見ていこう。
物質は分子から成り、分子は原子から成り、原子は陽子と中性子の原子核と電子とから 成り立っていることが分かり、
原子核と電子は量子力学で説明され、原子核の中の力学(陽子と中性子がなぜ同居しているか)が問題になってきた。
又、宇宙線やサイクロトロンでの観測から素粒子は陽子・中性子・電子だけでなく中間子・ニュー、ラムダ・・・etc.
やたらめったら発見された。
これではおかしいということになり(数が多すぎて、素粒子の意味がない為)、原子の周期律表の様なものが出来ないか、
又もっと基本的な素粒子があるのではないかとなった。そこで考え出されたのがクォークとかレプトンというものである。