1−9 大 野 は 大 沼
よく、この川はいつからあったのかというふうに質問されることがあります。この質問に答えることは非常にむずかしいです。
雨が降ると、地面の低いところに沿って雨水のながれができますが、川もこれと同じようなもので、水があって低い地形のところがあれば川はできます。
それがいつも流れるようになれば、これを川と呼びますが、この水の流れがこの日を境にいつも流れるようになったと明言はできないでしょう。
なんとなく、水の流れができて、それが何となくいつも流れている状態になり、気がつくと川になっている、それが川の起源のように思います。
大野には、九頭竜川・真名川・赤根川・清滝川などの河川がありますが、それらも同じようなプロセスを経て川になっていったのでしょう。
ただ、今までに話したいくつかの地形の変化が何らかの形で、これらの川の流れに変化を与えていったことは事実です。
さて、これら四本の河川は下荒井で合流しているため、このあたりは、洪水が多かったことでしょう。大野の歴史を書いた本には、
大野は昔大きな沼があったということが書かれていますが、それは、このような事情によります。
また、赤根川は水はけが悪く、牛が原付近には湿地が形成されました。このためこの付近は現在でも軟弱地盤となっています。
下記の写真は四川の合流地点です。(写真提供:大野市広報課)
下記の地図で、黒線で囲まれた部分は標高170mより低い部分を表しています。この地図でもわかるとおり、大野盆地は全く水平なのではなく、
西の方角になだらかに低くなっています。